《漢方の知恵》
2016 / 12 / 06 ( Tue ) 急激に気温が下がってくると、体感的に寒いと思うのは普通の事。
しかし、目まいやふらつき、動悸や息切れも寒さによって発生する 事が多々あります。すこぶる元気な方は別として年齢の変わり目や高齢の方 や自律神経やホルモンバランスの不安定な方は外気温の変化に対して過敏 または緩慢に身体が反応すると上記の症状がおこのます。そのメカニズムは 体表部が冷えると毛細血管の血流の流れが悪くなり、部分的な酸欠になり 新陳代謝が低下します。当然リンパ液などの体液も滞りやすくなるので、 漢方でいう「水滞」という状態になります。この時良く出る症状が“めまい・ ふらつき”でご本人には大変つらい症状です。なりやすいタイプとしては、 胃腸があまりご丈夫でない方に多いようです。もう一方の動悸や息切れのする 方は酸欠で心臓や血管が反応して脈拍の早くなりやすい方で血圧も不安定です。 このタイプの方は心肺機能が少し低下気味の方に多く、アルドステロンと言う 緊急時ホルモンが出やすくなっています。このホルモンは生命維持には不可 欠なものですが、心臓や動脈の変質を促進させるので普段の予防と養生が 絶対不可欠です。動脈の若さを保つことは寝たきり防止の第1条件です。 安全でおすすめの漢方薬があるのでどうぞご相談してください。 ほしの薬局 星野 忠彦 |
最近はむし暑い日が続いたり、じめじめした日になったりで、体調を維持するのが
難しい日々が続きますが皆様はどうお過ごしですか。雨の日は大体気圧が下がるので、 持病の腰痛や関節痛が痛んだり、炎症性の疾患が悪化しやすいものです。 前回も書きましたが体液が「水毒」という状態になると、体内のウイルスが増殖します。 そうすると血液の流れも悪くなるので免疫が働きにくくなります。ゆえに免疫関連の病気が発病 しやすいのです。でも安心してください。自然の法則に従って上手に対応すれば予防する事も 元気に過ごす事もできます。こうゆう時こそ健康維持の3大要素を考えて合理的に実践しましょう。 健康維持の3大要素とは、皆様もご存知のとおり「食事・睡眠・運動」です。簡単なようですが、 ただ頑張れば良いというものではありません。それに加えて、取り組む順番も重要です。 まず一番目に意識すると良いのは「運動」です。散歩やストレッチ程度を続ける事です。 やりすぎは逆効果になったり関節や腰を痛めたりするので注意しましょう。40歳以上の方は翌日 に疲れが残るような運動は返って病気を発生しやすくする場合もあります。 次は「食事」です。添加物の重複摂取による栄養のアンバランスで“新型栄養失調”が原因の 体調不良が増えています。なるべく添加物の少ない食品をとるようにして、あとは自分の解毒能力 (排泄)を高めましょう。三つ目に「睡眠」ですが適度な運動をしてバランスの良い食事をすると 自然と質の高い睡眠になります。眠れない事が気になって睡眠薬を使用して眠ると、脳のリセット ができなくなり連用すると機能低下が心配です。薬剤師の私が自分では飲みたくない薬剤の一つ です。いつまでもボケずに達者でいる為に自然のリズム(法則)を大切にして健康に毎日を過ごし たいものです。 |
天気予報によると、今年の寒さはあまり長続きせず、早く春がくると
言う予想になっているそうです。一見ありがたい話ですが気候が不自然 だと気をつけなくてはいけない部分もあります。自然界に目を向けると解り易いのですが 雪国で雪があまり降らないと、地中の常在菌のバランスが崩れて稲が病気に罹りやすく なり、収穫に悪影響が出ることを営農の方に聞いた事があります。人間の身体も同様で 季節が狂うと私は「腸内環境」の変化が一番気ががりになります。腸内環境の悪化は 単に便秘・下痢という問題ではなく、自然免疫が正常に機能しなくなります。自然免疫が 低下すると、発病したり、病気が治りにくくなるので注意が必要です。春先はアレルギー やメンタルなどの疾患が発症しやすい時期ですが、いま血液を元気にする「松寿仙」や 腸内環境をよくする「イザゴール」を服用しておくと、かなり健康度が向上します。 また鼻炎やアトピーなどの体質のある方は、今から細胞賦活薬の「ルミン」を予防で 服用する事をお勧めします。抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤のように眠気や他の神経 への影響がなく、小さなお子様でも、高齢の方でも安心して服用いただけます。 漢方には「予防の一薬は治療の百薬にまさる」と言うことわざがあります。 予防・養生の考えは漢方の一番得意とする部分です。西洋医学は病気を発見する事は 得意としているので、西洋医学と東洋医学の得意とする部分を上手に利用してください。 当薬局は、他では話せないような小さな困りごとでも気楽に聞ける「相談処」です。 お気軽にご相談してください。 管理薬剤師 星野 忠彦 |
《漢方の知恵》
2015 / 06 / 25 ( Thu ) 今回は、少し学術的に東洋医学と西洋医学の違いについて。
まず、西洋医学特徴ですが特定の敵(細菌・局所のがん・骨折) などには、決まった対応法があり治療がある程度確立されています。 しかし、生活習慣病や加齢による疾患・機能低下、がんの予後に対しては 炎症や痛みに対しての対症療法はあっても、根本的な治療が殆ど無いのも 事実です。一方東洋医学(漢方など)は急性疾患や交通事故などのケガには 西洋医学に及びませんが、自分の体質や加齢、偏った習慣による疾患に 対し、気血のアンバランスを改善する方法や血液の元気さを維持し血管の 若さを保つことで老化を遅らせる治療法があります。 これは漢方の特徴的な考えで【病名=処方】ではない理由がここにあります。 いいかえれば、このバランスを上手に取って生活すれば病気を予防したり、 病気の進行をとめたり病後の生活のレベルを高めることが可能です。 ボケずに寝たきりにならずに天寿を全うするには漢方の知恵を活用するのが 得策と考えます。そこで漢方には「補腎・活血・健脾」という方法があります 血管が詰まってから病院で治療を受けるのも一つですが、詰まりにくいように 普段から養生する方が私は良いと思っています。 管理薬剤師 星野 忠彦 |
《漢方の知恵》
2015 / 06 / 11 ( Thu ) 最近毎日の気温差が多く体調の不調を訴えられる方が多い
ようですが、みなさまはご健勝にお過ごしの事と思っております。 特にこの季節は色々な仕事や行事も多く疲労を訴える方が増える季節です。 仕事や運動の後疲れて、休息・睡眠で回復する疲れは別段問題がないのです が、慢性疲労や度を越えた疲労は漢方では「気の低下」と考え放置しておくと 必ず身体のどこかで炎症が発生してきます。言い換えると慢性疲労は身体の どこかに炎症反応があり、くすぶっている状態ともいえます。 特に痛みを伴う疾患の場合はほとんどこの過程をとおり、「疲労が溜まっている なー」と感じているうちに突然‘腰痛・膝痛・手足のしびれ’が発症してつらい 思いをした経験のある方も多いと思います。整形外科や整骨院で痛みを 和らげる治療はしていただけますが、同時に原因となっている「内臓の弱り」 と「気血の流れ」を良くする漢方薬や自然薬がお奨めです。また古来より「予防 に勝る治療なし」と言われています。なにか変だなと感じられた時はお気軽に ご相談いただければ、痛みや病気にならない身体づくり、病院での治療後の 本当の回復の促進に漢方の知恵はおおいにお役にたてると確信しております。 以前にもお話しましたが、漢方薬にも対症療法(一時的に抑える)薬と老化予防 や弱い所の養生をする薬があります。ご自身の身体に合った方法で上手に 対処して心身ともに健康で長生きしたいものです。 管理薬剤師 星野 忠彦 |
《漢方の知恵》
2014 / 11 / 14 ( Fri ) 最近は本当に寒い日が多くなりました。
この季節は痛みの発生しやすい季節なので予防と養生が重要です。 痛みは痛む場所と痛み方によって原因が違います。肩こり・頭痛は 主に動脈などの硬化により血液の流れが渋滞して発生する場合が多く漢方薬で 上手に対処をすれば鎮痛剤などで抑えこまなくても、快適な日々が送る事ができます。 また、腰痛は少し複雑ですが、漢方で言う「肝腎の弱り」が原因の一つとなっている場合が ほとんどなので、これを元気にしてくれる漢方薬を電解カルシウムと服用していただくと かなり良くなる方が多いです。また、膝の痛みにはグルコサミンやコンドロイチンだけでは セメントと砂利だけを買ってきたようなもので職人さんがいないと丈夫な軟骨は作れません。 それに加え膝や腰の痛みの発生には必ず、筋肉(とくに筋)の緊張や凝りが必ずと言ってよい ほど発生の原因になっているので、これを手当てしないと治しても治してもすぐにまた 壊すので、だんだん悪化していきます。でもあきらめる事はありません。ぜひご相談して 下さい。話はかわりますが、なぜ寒くなると痛みが発生しやすくなるのでしょうか。 その理由はまず寒くなると心臓から遠くの位置にある細い血管の流れが悪くなります。そう すると栄養や酸素が届きにくくなり細胞が正常な働きを維持できなくなる。特に栄養と酸素 が届きにくい筋肉の筋や関節がひきつったり、固まったりしやすくなります。その時無理な 力がかかると、腰痛・関節痛がおこります。鎮痛剤やマツサージは一時的に痛みを和らげ たり、一時的に血行をよくしますが、持続性がなかったり副作用が出たりするので、痛みを 抑えている間に、上記に書いてある原因を手当てすると良いと思います。 どうぞお気軽にご相談ください。 管理薬剤師 星野 忠彦 |
《漢方の知恵》
2014 / 04 / 15 ( Tue ) 今回は「気」のお話です。
“病は気から”という言葉は皆様ご存じだと思います。 特に春は気が滞りやすくなります。別の言い方をすると春はストレスが 溜まりやすい季節です。漢方ではこの状態を「気滞」と呼び立派な病気の 原因の一つとなります。 この状態を放置しておくとやがて血液が粘って、心臓や脳の血管が詰まり やすくなります。病院では病気が発生してからの対応となりますが、血管の 詰まりは命にかかわる場合もあります。治療しても後遺症が残る場合がある ので、病気が完成しないように予防と養生が最も重要です。 実は人間の健康には“身体の健康”と“心の健康”があります。 そして重要な事はそれぞれお互いに影響し合っている点にあります。 “心の不調”は“身体の不調”を必ず引きおこします。頭痛・めまい・痛みなどの 身体の不調はとりあえず対症療法の治療薬で対処する事はよいのですが 症状をくりかえす場合は、漢方の治療の考えをとりいれてみるのも良い方法です。 一般の病院ではこうゆう考え方がないので、対症療法でうまくいかないと、 精神疾患に診断される傾向があります。人間はどんな方も気分は一定ではなく リズムで生きているので上手にリズムに合わせていくことが大切です。 人間の生体のバランスを上手に調整していくのが本来の漢方薬の使い方です。 実は対症療法の漢方薬を漫然と長期投与する事は別の意味でバランスを崩す恐れが あります。しかし漢方薬の中には滋養強壮や血管の老化予防の出来るタイプの薬もあります。 お気軽にご相談下さい。 薬剤師 星野 忠彦 |
《漢方の知恵》
2014 / 02 / 23 ( Sun ) 今回は意外と知られていない本当の漢方薬の使い方について。
病院では西洋医学の診断方法により、まず病名が決められます。 病名がきまると、その疾患に対応する医薬品が処方されます。 これはマニュアルどうりに行うので同じ病気であればどの病院でも基本的には同じ薬がでます。 ところが漢方薬の本当の使い方は同じ病気でも 体質・経過・状況により全く別の処方を使用します。 この事を“同病異治”といいます。例えばインフルエンザでも発症後数時間は“麻黄湯”を 使用しますが、その後のほとんどの状況では“柴葛解肌湯加減”を使用し麻黄湯は使用しません このように漢方薬は病名=処方とは行かない独特の医学です。 しかし、急性期の疾患では西洋医学の診断方法は劇症化を防ぐ意味でも有効なので受診は お奨めいたします。ただ長引く場合は漢方薬などを正しく使用した方が身体にもダメージが なく治療期間を短くできるのでかなり有益です。上手に併用されることをお奨めします。 また生活習慣病の対応となると、漢方薬のみで肥満が治るとか血圧が安定するというCMが ありますが、あれはテレビショツプと同じレベルで見てると情けなくなる事があります。 生活習慣病は生活や体質より発生している疾患なので、単に数値が下がっただけでは何ら リスクの低下にはなりません。自分の食事や生活のペースを上手に見直し健康で長生きする ための道しるべを考える大切な合図です。 糖尿病、高血圧、高脂血症などはむやみに放置 するわけにはいかない指標ですが、薬で下げすぎる弊害も大学の病理の専門医から報告 されています。総合的な判断が必要になるのでぜひご相談下さい。 薬剤師 星野 忠彦 |
《漢方の知恵》
2013 / 03 / 25 ( Mon ) 漢方では「春は肝の季節」と言います。その意味は春になると植物が芽吹くのと
同様に自然界に生きる人間も循環や代謝に変化がおこります。冬に熱の放散を 減らして体の中に溜めていたエネルギーが活動モードに切り替わり忙しくなります。 漢方では、エネルギーを溜める働きもそれを活発に動かす働きも「肝」と言い、 春はそれが著しく動くので「春は肝」と言うのです。この時、肝臓の機能やホルモン 分泌、自律神経が元気で余力があれば、なんなく無事に切り替えれるのですが、 この切り替えがうまく行かないと、無意識のストレスが蓄積して不眠・イライラ・うつ などの精神症状が発生する場合とアレルギー疾患(花粉症、アトピー、喘息)などが 発症・悪化・発作しやすくなります。 春の養生法は、まず「肝」を元気にすることです。「肝」の栄養を補い、その働きを 支えます。肝の働きが安定すれば、安定剤や睡眠薬に頼らなくても様々な症状は 随分改善されます。また、アレルギー症状も冷えのアレルギー(鼻水・くしゃみ)と 炎症を伴うアレルギー(鼻づまり・アトピー・喘息)と分けて考えます。 症状が辛い時は、一時的に抑える医薬品を上手に使うのもひとつの手段 ですが、慢性化させない為には、是非、漢方の知恵を利用してください。 眠くなったり、副作用の心配もなく、妊娠・授乳中の方にも安心して対応できます。 |
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