《漢方の知恵》 “衛気”養う事が大切です。
2021 / 04 / 04 ( Sun )
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~ 病気を発症する状態=“正邪” ~
 漢方では病気が発症する状態を“正邪”と呼び、正邪の戦いで防衛ライン(自然免疫)を突破された際に発熱、炎症、痛みなどが発症します。 この時点ではまだ病気に敗北した訳ではありませんが、体の防衛機構は総力戦になります。 
 その後、発熱などの症状が収まれば自然に治癒して獲得免疫もでき、自身の防衛力が更に強化されます。 この時に自身の“生体防御力”がしっかりしているか否かが、勝敗を左右する重要なポイントになります。 生体防御力は病院の検査などでは測定できませんし、一般の体力診断テストとも一致するわけではありません。

 漢方では生体防御力の事を“衛気”と言い、感染症などの病気に対する抵抗力の事を 指します。 ウイルス等も生き残るために変異しながら進化していきます。 そこで自分を発病させない鍵になるのが、実は先ほど述べた衛気(生体防御力)の充実なのです。 
 漢方には衛気を高める処方もありますので、どうぞご相談下さい。


(管理薬剤師 星野 忠彦)
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《漢方の知恵》 瘀血体質の進行を抑え改善する
2021 / 03 / 04 ( Thu )
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~ ハイリスクと言われるには理由があります ~
 肥満や糖尿病、高血圧の方が新型コロナに感染すると重症化しやすい、いわゆるハイリスクな方と言われていますが、その訳を正しく説明しているのを私は報道では聞いた事がありません。
 ただ「危ないですよ」と言って不安をあおっている感がありますが、ハイリスクと言われるには、それなりの理由があると思います。
 その理由の一つとして、ハイリスクの方はそうではない方に比べて“慢性炎症が起こりやすい体質”と言える事が関係すると考えられます。 慢性炎症が長期化すると毛細血管などの細い血管が詰まってきて“血栓症”が多発します。 
 漢方ではこういう状態を“瘀血”と言い、こういう体質の方を“瘀血体質”と言います。 漢方薬にはこのような瘀血体質の進行を抑え改善する処方があり、健康寿命を延ばす事が可能です。 このタイプの漢方薬はゆっくりと確実に効果が出るので、何か起こってからではなく、予防と養生のために普段から服用することが肝要です。


(管理薬剤師 星野 忠彦)
08 : 11 : 26 | 漢方の知恵 | page top
《漢方の知恵》 ~ この時期は風邪が流行りやすいです ~
2021 / 01 / 04 ( Mon )
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 いよいよ寒くなってきました。 皆様もお元気でお過ごしとご察しいたしますが、これからの季節は俗に言う「かぜ」の季節です。 漢方では冬の風邪の事を“風寒”に侵襲されたと言います。 治し方は※“抾風(きょふう)して散寒(さんかん)する”辛温解表薬(かぜ薬)を使用しますが、古より流感は「れいき」と言い区別していました。
 流感(インフルエンザ)などは、ウイルスの増殖速度が速く初期より高熱がでるので最 初から解毒も併用する漢方薬が使用されてきました。 今回の新型コロナウイルスは本来風邪のウイルスの変種なので増殖速度はそれほど早くはないそうですが、重症化してしまうとリスクが高いので発症及び重症化しないように自分自身の免疫システムが正常にかつ迅速に働くような準備が必要です。 
 漢方にはこのような時には「衛気」を高める治療をします。 ただし体質によって高める方法が異なるので専門的な知識が必要です。 どうぞ、ご相談下さい。
※抾風(きょふう)して散寒(さんかん)する=体の表面を温めて、侵入した外敵を排除する事。


(管理薬剤師 星野 忠彦)
08 : 30 : 51 | 漢方の知恵 | page top
《漢方の知恵》“衛気”を高める重要性
2020 / 12 / 04 ( Fri )
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 今年の冬は新型コロナウイルスに加え、インフルエンザの感染にも留意しなくてはなりません。 一見この二つは別々のものに思えますが、人類進化の歴史は文明ばかりでなくウイルス克服の歴史でもあります。
 毎年どころか、数週間で形を変えてしまう原始的な生物なので一番大切な防御手段 は自然免疫を正常かつ活性化させる事が一番大切です。 例えれば、日本の国土を守る第一の最前線は沿岸警備の方々で、この防御力があるからこそ、私たちの安全と財産がまもられているように、私たち身体の最前線にはマクロファージや好中球などの免疫細胞が24時間休みなく警備しています。
  漢方ではそれらの働きを“衛気”とよび健康維持や病気回復の大切な機能ととらえています。 それに加えこの“衛気”は新型コロナにもインフルエンザにも同時に防御力を発揮します。 重症化を予防したり、副作用が心配となるお手当をしないために“衛気”を高める方法を是非おすすめします。


(管理薬剤師 星野 忠彦)
08 : 52 : 13 | 漢方の知恵 | page top
《漢方の知恵》「食」は生きる事の“基礎”
2020 / 11 / 09 ( Mon )
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 秋は、一年の内で持病を治すには一番の季節です。
 治癒力を高め、免疫力を安定させて、慢性的な疾患を改善しましょう。この時に、実は非常に大切な要素があります。 当たり前のようですが「食」が良くないと絶対に病気は治癒しません。
 「食」とは、単に腹が膨れて美味しく感じれば良いというものではなく、本当に必須の栄養素が全て摂れているかが重要です。 残念ながら現代の食事の実態は“腹は膨れても栄養とれず”になっていて、厚生労働省も10年前から新型栄養失調を指摘、このままいくと必ず病気になると発表しています。

 しかし、テレビなどのマスコミはCMスポンサーの絡みもあり、厚労省の発表は殆ど取り上げようとはしません。
 漢方では古より“薬は小薬、食は大薬”という一節が最初にあり、生きる事の基礎である「食」が悪ければ薬は効かないと書いてあります。


管理薬剤師 星野 忠彦
08 : 24 : 30 | 漢方の知恵 | page top
古今東西を問わず医学を追求した優秀な方々は...
2020 / 10 / 28 ( Wed )
 私が日頃から考えている事ですが、古今東西を問わず医学を追求した優秀な方々は、行動は違えどもみなさん哲学者や自分を見直す“旅立ち”をされているようです。
 西洋では「我思う、故に我あり」で有名なデカルトが自我の存在を重要視しているし、漢方(東洋医学)・哲学では行動の指針を易学(変な占いではありません)によって定めていました。

 疾患は感染症やケガなどの一部を除いて人生の歩みの過程や考え方が発症に大きな影響を持っているからではと思っています。 無意識の自分がどう生きたいかという事と、社会の一員としての生き方のストレスが発病のイニシエーターになっていて、食事の乱れや過労状態が病気進行のプロモーター(促進因子)になっているので、どんなに上手に治療しても、それだけでは再発や進行してまうは当然と言えます。

 東洋医学の治療の基本は“食”であり、【食養生】を“大薬”、【対象療法の薬剤】を“小薬”と考えています。
そして、大薬を基本としつつ生薬を随時処方する事を理想とし、名医と呼ばれる偉人達は長期に同じ処方を漫然と投与はしていなかったようです。
 これからの時代、これらの事を見直す時期ではないでしょうか。


管理薬剤師 星野 忠彦
16 : 03 : 49 | 漢方の知恵 | page top
暑かった事による心身の過労にご注意を
2020 / 10 / 05 ( Mon )
 最近は急に気温が下がり秋模様になりましたが、夏が暑かったため前回お話しした実邪のうち“暑・熱・湿”にかなり猛攻を受け、身心ともに過労状態になっている方が多いようです。
 この状況で体調が悪いからといって検査をしても病気が完成している訳ではないので診断がつかない事がほとんどです。
 かといってこのまま放置しておくと、弱い所が悪い所に変化してしまいます。 疲労や痛み、精神的な不安定は体力や免疫力の不調とも関連しているので早めの手当が賢明だと思います。 
 例えば“頭痛”ひとつとっても漢方で考えると脳の問題だけではなく、胃腸の機能低下でも頭痛はおこります。 こういうときに鎮痛解熱剤を連用すると治りにくいばかりでなく、根本的に悪化させる場合もあるので注意が必要です。


管理薬剤師 星野忠彦
08 : 45 : 07 | 漢方の知恵 | page top
一番大切な“健康寿命”の話題
2020 / 09 / 17 ( Thu )
 今は、新型コロナウイルスの話題が中心ですが、一番大切な健康寿命の話題が吹き飛ばされているように思います。 新型コロナに感染しなくても、認知症やフレイルなどによる運動能力の喪失により、日本中に要介護者が爆発的に増加した場面を想像すると恐怖を感じます。
 私も還暦を超えた一人として、いかに家族や世間に迷惑や負担をかけずに生き抜くかを真剣に考えるようになりました。 病気の早期発見だけでは絶対に不十分です。 実際に病院での慢性疾患の治療は病気の後半戦から終盤戦における延命治療なので、ある意味、平均寿命は延長できても、健康寿命の延長にはあまり貢献できてない感があります。
 こんな時こそ、自分自身の身心のバランスを取り健康人としての生き残りを考える時期ではないでしょうか。 現在の統計では要介護の平均年数が男性で約9年、女性で約12年となっています。 これらの方々は全てハイリスクな集団となるので、お世話する方も限界になりつつあります。 健康を他力本願にする時代はもう終わったと思います。


管理薬剤師 星野 忠彦
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感染症に対して、なぜ高血圧がハイリスクなのか
2020 / 09 / 05 ( Sat )
 昨今世の中を騒がせているウイルス感染症に関して、TVなどでは血圧の高い方は要注意であると報道されていますが、「なぜか」という話は解説されていないような感があります。 やみくもに恐れているだけでは精神衛生上よくありません。
 あくまで個人の見解ですが、漢方を研究している立場から考えて、特定疾患からくる高血圧は別として加齢や生活習慣からくる高血圧(本態性高血圧)については、毛細血管の劣化や汚れによる微小の詰まりが各所で増加して少しずつ進行し、血圧が上がっていると予想されます。 
 一般的な病院の処方薬は、中動脈を広げたり、心臓の動きを制限したり、利尿により血圧を下げています。 これらは早く効果が出ると言う点ではすばらしいのですが、肝心の毛細血管には作用していません。 この点を考慮すると、ウイルス感染した際に高血圧がハイリスクになる理由は、毛細血管を含めた血管の状態が脆弱になっているため、炎症反応が起こりやすくなっている事が一番の理由ではないかと考えられます。

 血圧計のなかった時代では自覚症状から予後を予想し、近未来に起こりうる心臓や脳の疾患を防ぐために、様々な漢方の処方が作られていました。 多くの処方は対症療法ですが、発病を防ぐ(未病を治す)生薬や、現在行っている治療をサポートし、薬の量が増えないように補助できる生薬もあります。
 作用する場所がそれぞれ違いますので、上手に併用する事によって健康寿命をかなり伸ばす事が可能になると思います。 もちろん処方薬や生薬の正確な知識、多少の病理が解らないと判断できないので、薬剤師などの専門家の対応が必要になります。 感染症予防から日々の健康維持、未病を治す方法として、漢方を始めとする東洋医学の考え方を取り入れてみませんか?


管理薬剤師 星野 忠彦
08 : 51 : 02 | 漢方の知恵 | page top
漢方での“虚実”
2020 / 08 / 14 ( Fri )
 今回は漢方での“虚実”について、虚実は流派によっても解釈と言い方が違うのでよく混乱する所ですが、体系的な学問の主流では“虚”は正気の虚を指し活動や修復、免疫機能の発現など身体を維持し健康を保つパワーの不足をさします。一方“実”は不必要で有害な物の侵入・蓄積する事をさし、何らかの方法で分解するか排泄しなければならない物が停滞した状態を実証といいます。ウイルスや細菌の感染はまさに“虚”に乗じて“実”が侵入した状態です、虚実のバランスを整えればたとえ感染しても重篤にはなりません。本当に養生は大切ですね。  


管理薬剤師 星野 忠彦
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